SL、つまり蒸気機関車は人気がある。なぜなのか、私にはさっぱりわからない。
SLはスピードが遅いし、窓を開けると煙が車内に入ってくる。トンネルを通るときにはひどい目に合う。車内のいたるところ、すすで汚れている。
大昔、私が子供の頃は、SLだらけだった。電化しているのは、東海道本線ぐらい。それも、沼津までだった。沼津につくと、列車は長い時間停車し、機関車を取り換えていた。
比較的最近、SLに乗ったのは、大井川鉄道でだった。いや、正確に言うと、乗ったのは家族で、私は、友人の自動車に乗せてもらい、SLと平行して走った。SLを追い越して、次の駅に先回りした。そして家族を拾い上げた。その時にSLに乗り込み、車内を歩いた。
大昔、SLに乗っていたころ、列車の窓は中から開けることができた。これはSLに限ったことではない。窓を開けて弁当やお茶を買うことができた。窓のところまで、売りに来ていた。
列車が電化され、特急列車などの窓は、開けることが出来なくなった。仙台にいたころ、研究室の学生にいたずらをされた。発車間際に、窓の外に張り紙を張られてしまった。「新婚旅行中」とかそんなことを書いた張り紙だ。中からははがせない。次の駅につくと飛び降りてはがした。
あの頃、学生はいたずらばかりした。私も、仕返しにやったけれど。
天の声「いたずらといじめは、紙一重だ」