お彼岸の季節になった。そうすると、あちこちで、彼岸花が咲き出している。もと住んでいた、埼玉の家の庭にも、毎年彼岸花が咲いた。誰も植えた覚えはないのに、知らないうちに花が咲いていた。不思議な花だ。近所の田のあぜ道に、群がって咲いている場所もあった。
私は彼岸花があまり好きではない。あのそりかえった赤い花弁の形がいやだし、多分子供の時に、毒花だと教えこまれたからだろう。実際、彼岸花の鱗茎には、有毒のアルカロイド物質が含まれているそうである。
彼岸花(ヒガンバナ)には、他にもいろいろな呼び方がある。マンジュシャゲ、シビトバナ、シタマガリ、テンガイバナなど、など。シビトバナとはひどい名前を付けたものだ。
大昔、サザエさんで、次のような漫画を見たことがある。サザエさんが花屋さんに行き、花を買おうとする。あれこれ迷って、ようやくある花を買う。帰り道に「親孝行をしたわ」とつぶやく。「だって、お父さんが俳句を読みやすい花にしたから」
たぶん、5文字の花を選んだと思う。5文字なら、俳句におさまりがよい。たとえば、ムラサキウマゴヤシとかセイタカアワダチソウでは、俳句にうまくおさまらない。
この季節、キンモクセイ(金木犀)も咲いている。あの香りでわかる。私は、キンモクセイときくたびに、あの北朝鮮のえらい人を思い出してしまう。金○○だからだ。これって、私だけだろうか?
天の声「あんただけだろう」