今年も新春早々の箱根駅伝は盛り上がっていた。駅伝は日本発祥の競技で、エキデンという言葉は、ニンジャ、カラオケ並みに、世界で通用するそうだ。
私は、国立大学を定年になった後、下関の私立大学に勤めた。その時、大学の理事長さんは言っていた。 「わが大学も、駅伝で強くなりたい」
理事長さんが言うには、大学の名前を広め、受験生をたくさん集めるには、スポーツが一番。そしてスポーツの中では、断然「駅伝」だというのだ。
駅伝では、選手の姿が長い時間ずっとテレビに映っている。そして、大学の名前も映りっぱなし。こんな競技は他にないそうだ。たしかに、陸上100メートルはあっという間に終わってしまう。サッカーやラグビーなどは、選手は目まぐるしく動いて、ユニフォームの大学名など、目に入らない。
そういうわけで、理事長さんは、駅伝の強い選手を入学させようと思ったが、そう簡単ではないらしい。
その代わりというわけではないだろうが、野球は結構強いチームができていた。神宮球場で行われる全国大会でも、よい成績をおさめたことがあると聞いている。
アメリカの大学でも、スポーツは大学にとって重要らしい。スポーツに優れた受験生は、優先的に入学できる。もっとも、これはテレビドラマからの知識だけれど。
私が下関の大学に勤めていたのは、もうずいぶん昔のことだ。いま、あの大学がどうなっているのか、果たして受験生をうまく集められているのかは知らない。駅伝は強くなっているのかなあ。もっとも、強くなっても、箱根駅伝には下関の大学は出られないと思うけれど。