大昔、アメリカに留学した時に驚いたことのひとつに、飲み水の温度があった。レストランに入った時、コップに水を入れて出してくれる。その水が冷たいのだ。キリリと冷やしてあった。当時の日本では、飲食店に入って出してくれる水は生ぬるかった。アメリカは冬でも屋内は暖かいし、水は冷やして飲む。お金のある国はちがうなあと貧乏な国からやってきた私は感心した。
 水は冷やして飲むとおいしいらしい。というか、味がわからなくなる。水道の水も冷やすと、ミネラルウォーターと区別がつかなくなると聞いたことがある。
 ところが、最近は常温の水や飲み物が人気があるそうだ。冷やさないものを売っている自販機が増えているという。
 その理由の一つは、年寄りが増えたからだそうだ。高齢者は、おなかを冷やさないように、冷たい飲み物を避ける。
 それから、飲み物をカバンに入れて持って歩くとき、冷たいと露がついて、カバンの中が濡れてしまう。常温の飲み物ならその心配はない。
 飲み水の温度の変化を見ても、戦後の日本の変化や成熟がわかるなあ。
 天の声「大げさな」

 

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です