この間ラジオを聞いていたら、あるお笑いタレントさんが、雑誌「GORO」の話をしていた。そこで、この雑誌にまつわることを思い出した。
GOROは、1970年代、80年代に発刊されていた雑誌である。若い男性をターゲットにしていて、毎号、きれいな女性のヌード写真が、いっぱい載っていた。
どういうわけか、私にGOROからお呼びがかかった。ある著名な文化人と、老化について対談してほしいというのである。そこで、私は写真入りでGOROのある号に載ったのだが、ちょっと恥ずかしいので、誰にも言わなかった。
その雑誌が発売されて、すぐに、大学院生のY君が、雑誌を片手にやってきた。「先生が載っていますよ」
私はY君から、その雑誌を買い取ったのを覚えている。別にY君に口止めするつもりでは、なかったのだけれど。
私が、びっくりしたのは、Y君が、これを見つけてきたことだ。Y君は、すごくまじめな学生だった。研究室で一番マジメな人だった。彼がこんな雑誌を見るはずがないと思っていた。人は見かけによらないものだ。
「SFアドベンチャー」という雑誌で、ある著名なSF作家と対談したこともある。やはり老化がテーマだった。この時は、誰も気がつかなかった。やっぱり、学生・院生諸君は、SFよりも、ヌードの方が、好きなんだなあ。
天の声「あんたもだろう」