先日、サービス付き高齢者向け住宅「ポムポム川の辺」で、防火訓練があった。入居者は別に参加しなくてもかまわないというのだが、大抵の人は、合図とともに、部屋から出てきた。
 介護士さんが、避難路の説明をした。私は、悪い癖で、一番後ろで聞いていたので、よく聞こえなかったが、まあわかったつもりになった。
 建物の端に、非常口と、非常階段がある。しかし、ドアは施錠されていて、中からも開けることができない。それはそうだ。入居者が勝手に出入りされては、管理者は困る。玄関だって、あんなに厳重に出入りをチェックしているんだから。
 では、火災が起きたときには、どうするのか。介護士さんの説明では、事務室から、リモートで開錠できるのだという。納得できたような、出来ないような気がした。事務室が火元のときはどうするのだろう。
 入居者には、足の不自由な人もいる。車いすの人もいる。あの非常階段を、自分では降りられない。ふだん歩ける人だって、パニックになって、転倒したりするかもしれない。大変だ。
 やっぱり火の用心して、火災を発生させないことが大事だ。ところで、かみさんは、毎朝パンを食べる。トーストにするのだが、往々にして、焼きすぎて、焦がしてしまう。においが部屋に充満し、廊下に流れ出る。そうしたら、近くの入居者の人が、気づいて、事務室に連絡した。介護士さんがやってきた。
 かみさんはプライバシーがないと、怒っていた。しかし、気にしてくれるうちはいい。常習犯になると、本当の火事の時に駆けつけてくれないかもしれない。オオカミ少年じゃなくて、オオカミばあさんだ。
 天の声「冗談を言うことではない」

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

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