私自身のモノも整理しなければならない。それは本と文献である。私も研究者のハシクレだったので、本や文献のコピーをかなり持っていた。とても全部をホームにもっていくわけにはいかない。
デジタル化すればいいのだろうけれど、それはできない。私たちの世代の人間は紙に印刷された活字からしか、情報を受け付けない。
本や文献を捨てることは、研究人生に終わりを告げることだ・・・ちょっと大げさかな。涙は出ないけれど悲しくなった。
現実問題としてはどう捨てるかだ。紙類の収集日にゴミとして捨てればいいのだけれど、重くて収集場所まで運ぶのが大変。そこで古本屋さんに売ってしまうことを思いついた。
ある古書店のオヤジさんが家まで来てくれた。ひとめみるなり「科学書は新しくないとダメ」。買ったときは何万円もした洋書も価値がないそうだ。トホホ。
親父さんの関心は本よりも、その横に置いてあったDVDにあった。私はミステリーや西部劇のDVDをかなり持っていた。これを引き取りたいという。結局、価値がないという本も全部持って行ってくれるという約束で、金5000円也で売った。
文献のコピーはダメだという。仕方がないので束ねてひもで縛り、ごみ収集日に収集場所に運んだ。何往復したことか。疲れた。