年度末で引っ越しのシーズンになった。思い返してみると、私は何度も引っ越しをしてきた。東京から仙台へ、それから浜松へ、また東京に戻り、川越へ引っ越し、そしてこの老人ホーム(サービス付き高齢者向け住宅)に引っ越した。また仙台にいる間に2回、浜松で3回も引っ越している。
 どの引っ越しも、かみさんが取り仕切ってくれた。また、老人ホームへの引っ越し以外は、研究室の職員や学生さんに手伝ってもらった。
 なんといっても、一番大変だったのは老人ホームへの引っ越しだった。いままでの引っ越しは、小さな家から大きな家への引っ越しだったので、荷物をそのまま運べばよかった。しかし、老人ホームへの引っ越しはそうはいかない。大半の荷物は持っていけない。わずかなものを選んで、後は捨てることになった。
 これは大変な作業だし、また気が進まない作業だ。大切にしてきたものや愛着のあるものを捨てた。例えば、文献や専門書は全部捨てた。
 引っ越しはこれで最後にしたいと思うが、そうはいかない。最後は、冥土へ引っ越さなければ・・・
 

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

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