ホームは12月1日から入居可能というので、引っ越しの日を息子たちと相談した。
 年の瀬があまり押しつまらない土曜日ということになり、12月5日にきめた。
 引っ越し業者は、特に理由もなく、ある大手業者に頼むことにした。担当の人が見積もりに来て、老人ホーム入居にしては荷物が多いという。そうだよな。結局大きなトラックを頼むことにした。
 自宅から「ポムポム川の辺」(カワノホトリ。ポムポム武蔵野からまた呼び名を変えることにした。ポムポム武蔵野では武蔵野市にあると思った人がいたからだ。ホームは武蔵野市のような都心に近い高級住宅地にはない。田舎にある。ポムポム田園にしようかと思ったが、田園調布にあると思われては困るのでヤメタ)まで自動車で2時間かかる。朝8時半に始めたとして、出発は10時ごろ。向こうにつくのはお昼だ。
 ここで老人ホーム特有の問題を聞かされた。老人ホームによっては、昼食時に引っ越し業者が来るのを嫌がるところがあるという。食堂の周りをガタガタされたり、エレベーターを独占されたら困るからだそうだ。
 お昼休みが終わるのを待っていると、作業員の勤務時間内に会社に帰れなくなる。
 そういう時は、前の日に荷物を受け取り、一晩預かっておいて、次の日の朝に着くようにするのだそうだ。そうなると私たちは何処かで宿泊しなければならない。
 予期しないことがいろいろあるものだ。幸い、「ポムポム川の辺」は、昼食時の引っ越しはOKで、胸をなでおろした。