新型コロナウイルスワクチン接種のおかげで、世間のワクチンに対する関心が高まった。私もそうだ。
先日ラジオで、女性のお医者さんが、子宮頚管がんの予防ワクチンの接種を、政府が積極的にすすめないのは怪しからんと言っていた。
このワクチンは、政府は10年以上前に承認し、その接種を積極的にすすめていた。ところが、頭痛などの副作用が問題になって、すぐに積極的にすすめるのをやめてしまった。
その先生によると、このワクチンの安全性は確かで、接種を妨げるものは何もない。欧米先進国でも接種が積極的に行われている。日本において、すべてのがんの中で、死亡率が上昇しているのはこのがんだけである。それも、日本にかぎった現象 で、ワクチン接種を政府がすすめないせいだというのだ。
ところが、別の専門家、この方も女性だが、彼女によると、このワクチンは、接種をすすめない方がいいというのである。子宮頸管がんの多くは、ウイルスによっておこる。そのウイルスは15種類あって、このワクチンは、そのうちの2あるいは4種のウイルスにしか効かない。つまり、不完全なワクチンだというのだ。
効果が不完全なワクチンを政府が推奨してはいけないと、その先生はいう。政府がすすめると、一般の人は、「すべてのがんに効くワクチンができた」と、思ってしまう可能性があるというのである。
私には、どちらが正しいのかわからない。でも、ワクチンに関心が集まっている今、大いに議論したらいいと思う。