政府が出世払い型奨学金の導入を検討するというニュースを見た。大学院在学中は授業料を徴収せず、卒業後、その所得に応じて払ってもらう制度だそうである。
 イギリスでは、20年も前から、この制度が導入されているという。卒業するまでに約1000万円の借金ができる。多くに人は、全部返せないで定年になってしまうそうだ。年収が、なかなか上がらないからだ。
 大昔、私が学生、院生だった頃に較べると、授業料はずっと高くなっている。私立大学はもちろん、国立大学も高くなっている。大学、大学院に行くにはお金がすごくかかる時代になってきた。だから、奨学金制度は必須だし、とても大事なことだ。  
 私は、このニュースを聞いて、授業料だけ? と思った。授業料ももちろん負担になるが、生活費もかかる。私が院生だった頃は、授業料よりも生活費の方が負担感が大きかった。それで、育英会の奨学金をもらって生活をしていた院生がたくさんいたが、そのお金は、大学院修了後に教職などにつかない限り返さなければならなかった。つまり借金になってしまった。これも、すくなくも出世払いにしてほしい。
 大学院生は、実際上の研究の担い手、働き手になっている。彼らなくしては研究は進まない。しかしお金が負担になって進学をあきらめる人もいる。
 政府は大学院教育にお金ももっとつぎ込んでほしい。

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

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