伊東絹子さんが亡くなった。90歳とのこと。伊東さんは1953年に、ミス・ユニバースのコンテストで第3位になった。その時八頭身という言葉が流行した。八頭身とは、身長が頭部の長さの8倍であることを指す。女性の最も美しいスタイルとされていて、こんな人はめったにいない。
 好奇心で和英辞典を引いてみたら、八頭身という言葉の直接の訳語は無い。八頭身の美女という言葉があって、a beautiful girl with a tall ,well-proportioned figure と書いてあった。なーんだ、単なる説明だ。欧米の人には八頭身という概念はないらしい。
 伊東さんのおかげで、八頭身という言葉が流行った。しかし、大抵の女性は、自分の頭の大きさと身長を較べて、がっかりしていた。
 伊東さんは、戦後の混乱期に、日本人を元気づけてくれた一人だ。戦いに敗れ、国土はめちゃくちゃ、生活もめちゃくちゃだった混乱の時代に、国民を元気づけてくれたのは、まず水泳の古橋選手だった。世界記録を連発した。そしてボクシングの白井選手。日本人で初めて世界チャンピオンになった。それから、ノーベル物理学賞の湯川博士。
 そして八頭身の美女、伊東絹子さんだった。ご冥福をお祈りします。

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

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