かみさんはテレビのクイズ番組が好きである。脳の活性化にもなると思うので、見るようにすすめている。私も付き合って見る。人気があるのか、7時から毎晩のようにやっている。
 かみさんは問題が出ると、私に「わかるか」ときく。解答者が答える前にである。私がいろいろ知ってるわけがない。それに若い頭脳と違って、もしも知っていても答えを引っ張り出すのに時間がかかる。
 テレビの解答者の中には、ホントに何でも知っている、物知りの人がいる。しかも、答えるのが速い。すごく速い。まさか番組はインチキで、あらかじめ問題を教えているいるわけではないだろう。
 しかし今は、インターネットを使えば何でも調べられる。そういう時代である。そんな時代に、物知りの人にはどういう存在意義があるのだろう。浅く広い知識なんてむなしくないか。深い専門的な知識こそ、この時代、価値があるし、尊敬できる。また素早く答えを見つけることにどれくらい意味があるだろう。じっくり考え正しい答えを模索することが、人生、大切なのではないか・・・などと、解答者があまりスゴイと、やっかみ半分で嫌味をいいたくなった。ゴメン。
 ひとつ気になることがある。それは解答者の名前に学歴が添えられていることだ。名前の横にX大卒とか書いてある。特定の大学の学生を売り物にしている番組もある。なぜなのだろう。ほかの番組、たとえばドラマでは、出演者の名前に学歴など書いてはいない。
 「X大卒だからさすがにできる」、あるいは「X大卒のくせにダメだ」とか、「この人はX大卒でないのにがんばっている」とか、視聴者に言わせたいのだろうか。
 これは悪趣味だと思うけれど。
 
 


 

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です