先日、私の住んでいる老人ホーム(サービス付き高齢者向け住宅)で、新型コロナウイルスのクラスター感染がおきた。
 そのため、約10日の間、部屋の外に出られないことになった。保健所の指示というから仕方ない。でも、とてもつらい10日間だった。
 狭い部屋から出られないから、運動不足になる。一生懸命ラジオ体操のまねごとをして体を動かした。それでも足は弱る。
 狭い場所から出られない状態といえば、刑務所とか、潜水艦とか、宇宙ステーションなどを思い出す。いつか見たミステリードラマで、死体を検査した係官が、「こいつは脱走犯だ。足が細いから」といった。監禁状態では、上半身は鍛えられるが、足はダメになるらしい。
 監禁状態から解放されて、数日経った。以前はホームの長い廊下を、運動のため散歩していた入居者が大勢いたのに、めっきり少なくなった気がする。足が弱って、歩けなくなったのではないかと心配だ。
 コロナ感染騒ぎの間、検温はするが他の検査は一切なかった。検温だけでコロナ感染を判定していたのだろうか。いろいろ事情はあると思うけれど、あまりにお寒い検査体制ではないか。
 ただただ閉じ込めるだけ。この無策ぶりに怒りがこみあげてくる。

 

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

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