コラーゲンはサプリメントとして人気がある。いくつもの商品が機能性食品として認められている。
 コラーゲンは、本来は体の構成成分である。体のあらゆる臓器にあり、体全体や個々の臓器の形をつくったり、支えたり、結合したりしている。また細胞の足場になっている。重要な成分であることは確かだ。また年をとると、量や質が変化して、老化の一因になる。これも確かだ。
 だからと言って、コラーゲンを食べなければいけないというのは、短絡過ぎる。髪の毛が薄くなったからと言って、誰も髪の毛を食べない。
 しかし、コラーゲンサプリメントの宣伝や効能書きには、「コラーゲンは大事です。だから食べないといけない」という文言が使われる。いや、会社側は使いたがる。
 私はコラーゲンサプリのお手伝いをすることがあるが、いつも困ってしまう。「コラーゲンを食べると、小ペプチドに分解され体内に取り込まれ、それらがいろいろな生理機能を持っていて・・・」と書いてほしいのだ。
 でも、サプリメントの説明書・効能書なんて、ほとんどの人は読まない。特に小さな字で、こまごまと書いてあれば読まない。これはよくわかる。私自身も、効能書きや使用法なんてたいてい読まないからなあ。
 わかりやすい方がいいのか、科学的に正確な方がいいのか・・・悩むことが多い。

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です