今朝、パソコンをいじっていたら、どういうわけか、突然コラーゲン・カレントのことを思い出した。
 必要な文献を探して、情報を得ることは、研究を進めるうえで必須である。いまは、インターネットで検索すれば、素早く文献を探すことができるし、要旨も無料で手に入る。すごく便利になった。
 昔は、こうはいかなかった。図書室に行って、新刊の雑誌を手に取り、目次を見て、興味ある論文を探していた。まあ、雑誌の種類も論文の数もが少なかったし、何とか、こんなやりかたで過ごせた。
 1960年代のはじめ、私は初めてコラーゲンに関する研究論文を発表した。そうしたら、間もなく、1冊の冊子が送られてきた。大判の雑誌で、表紙には、コラーゲンの線維のきれいな電子顕微鏡写真が載っていて、コラーゲン・カレント(Collagen Current) と書いてあった。
 中を見ると、コラーゲンに関する論文の、タイトルと抄録が載っている。しかも、最新の論文のである。
これは便利。しかも、無料。そして、毎月か、隔月か忘れてしまったけれど、定期的に送られてきた。
 これは、アメリカの Ethicon という会社が、サービスで、世界中のコラーゲン研究者に配ったものだった。この会社が、どんな会社かは知らないが、多分コラーゲンに関係のある製品を、つくって売っているのだろう。会社の宣伝は一切載っていなかった。
 コラーゲン・カレントが、どのくらい続いたのかは、忘れてしまった。でも、企業が、いろいろな形で、直接自社の利益に結び付かない研究をサポートしてくれるのは、とてもありがたい。
 私の研究生活を振り返ると、いろいろな企業に、材料を供給してもらったり、測定を依頼したり、大変お世話になった。感謝している。
 天の声「今頃言っても遅い」

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

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