ラジオを聞いていたら、発生生物学者の浅島誠博士が話をされていた。
浅島さんは、アクチビンの発見者として知られている。アクチビンは、細胞成長因子の一つで、動物の胚発生における分化誘導物質である。
この働きを持つ物質の存在は古くから想像されていたが、実際にはなかなかとらえることができなかった。浅島さんは、これを突き止め、本体を明らかにした。
その過程の苦労話を聞くことができた。何しろ微量にしかない。扱っている過程で行方不明になることがしばしば。実験器具のガラス壁に吸着されてしまうのだと後でわかった。そういうこともあるんだなあ。
苦労の末、本体を明らかにして、国際学会で発表した。満場どよめいたという。すごいなあ。
とても面白かったし、有益な話だった。しかし、私が聞いた時間は、早朝の4時ごろだ。一体、どのくらいの数の人が聞くだろう。みんなの聞く時間帯に放送してほしいと思った。