老人ホームに引っ越すときに、多くのモノを空き家に残していくことになった。それがすごくもったいない。
 かみさんはホームにいろいろ持っていきたがったが、それには限度がある。ベッド、ソファー、冷蔵庫、エアコン、タンス、食器類の大部分、衣類の大部分などなどは持っていけない。それらは”現役”のものばかり、つまり使うことができるものばかりだ。
 ほかにも思い出の詰まったアルバムとか、息子が子供のころに描いた絵だとか、かみさんが集めたこけしとか、かみさんの両親が残していった骨とう品とか・・・いろいろある。
 賢い人なら、前もって市役所に申し込み、若干の手数料を払って粗大ごみとして処分してもらうだろう。使えるものはNPOなどに寄付して、再利用してもらうこともできたと思う。
 でも私たちはダメだ。荷物の整理で手一杯、そんなことまで気が回らない。
 結局、空き家に残していくことになった。まるでゴミ屋敷状態になった。さすがに冷蔵庫・冷凍庫の中のナマモノだけは処分していったけれど。
 ホームに入ったら、あれがない、これもないと気が付いた。家とホームの距離が近ければ取りに行くのだけれど、遠くてとても行けない。またいろいろ買うハメになった。
 一方、空き家の”ゴミ”は、業者に処分してもらうことにした。これが高いのだ。
 もったいない。ああ、もったいなーい。