五月も終わりのある日、ラジオでパーソナリティが、「五という数字は特別だ」といっていた。なぜなら、五のつく言葉が多いからだという。たとえば、五重の塔、五人囃子など、など。
そんなことをいうのなら、三の方がすごいと私は思う。三のつく言葉は、ほんとうにたくさんある。たとえば、三羽烏、三冠王、三位一体、三種の神器、三度笠、三度目の正直、早起きは三文の得、日本三景・・・
企業の名前も、三がつくものが多い。まず、三菱、三井のグループの会社がたくさんあるし、そのほかにも三越伊勢丹、第一三共、三協精機、岡三証券、三省堂・・・。むかしは、三愛、三洋電機、三和銀行などもあった。
なぜ、三が好まれるのだろうか? 一や二よりも重厚で安定感があり、四や五よりも簡潔で引き締まって見えるからだと、どこかに書いてあった。それは漢数字の話だが、”3”だって、日本人は好きではないかと思う。みんなが好きといえば、長嶋茂雄さんの現役の時の背番号は3、守備位置は三塁、打順は3番か4番だった。
コラーゲンも3と関係が深いと、誰かが書いていた。まず、分子が3本らせん構造をしている。体の全タンパク質の30%を占める。構成アミノ酸の3分の1がグリシン。アミノ酸配列ではグリシンが3つごとに存在している・・・
3も、ときには変なことにつながることがある。この間、ねそべって、ラジオを聴いていたら、アナウンサーが「3時になりました」といった。それが私の耳には「惨事になりました」と聞こえた。私はびっくりしてとびおきた。
天の声「そんな聞き間違いをするのは、あんただけだ」