窓から外を見ていると、鳥が数羽飛んできて、隣家の屋根にとまった。そして、けたたましい声で鳴きながら、また飛んで行った。オナガである。
辞典で調べると、オナガはスズメ目カラス科の鳥と書いてあった。カラスの仲間とは知らなかった。
オナガの頭は黒色、背は灰色、腹は灰白色。翼と尾の大部分は美しい灰青色である。尾が長い。姿は優美だ。でも、姿に似合わず、鳴き声がすごい。普段は「くぅーい。きゅうーい」と鳴き、警戒するときは「ぎゅーい、きゅいきゅいきゅい」とけたたましく鳴くと書いてあった。まさにそのとおり、数羽のオナガが、けたたましく鳴きながら飛んで行った。
オナガの分布はかなり特異的だと辞典に書いてある。日本と中国東部それにイベリア半島にのみ繁殖する。日本では、関東平野に最もふつうにみられ、東北、北陸、本州中部でも繁殖しているが、その他の地方にはほとんど分布していないそうだ。
オナガの俳句を探したが、みつからない。詩的ではないのだ。