能登半島地震被害のために、百人以上の中学生が、100キロメートルも離れた場所に集団で避難するというニュースを聞いた。親元を離れた集団生活だ。行きたくない生徒はたくさんいる。しかし、参加しないと勉強が遅れてしまう心配もあるというので、悩んでいる生徒が多いそうだ。
この地震の集団避難のニュースを聞いて、太平洋戦争中の集団疎開を思い出した。私が小学校(当時は国民学校とよばれていた)の高学年の時だ。敗色濃厚になって、東京は連日、B29の爆撃にあった。命が危ないというので、子供たちを田舎に疎開させることになった。自分の家のツテで疎開できる人は縁故疎開と言って、各々が疎開した。そんなことができない子は集団で疎開をした。私は幸い縁故疎開が出来た。
食べ物も衣服も不足していた時代だ。集団疎開の生活は、ずいぶん悲惨だったと聞いている。
大地震は自然現象で避けようがない。しかし、戦争は人間がひきおこすこと。避けることができるはずだ。知恵を働かして、戦争を起こさないようにしよう。