蛍光灯の製造が中止になると、ラジオのニュースで聞いた。蛍光灯は、すぐには点灯しないので、反応の鈍い人を「蛍光灯」と呼んだりした。もう、こんな言葉は死語になる。
 昔よく使っていたのに、もはや使わなくなったものは他にもたくさんある。たとえば蚊帳は、昔はどこの家庭にもあったけれど、今は使っているうちは少ない。
 ビールの栓抜きや缶切りもほとんど使わない。たいてい道具なしで開けられるようになっている。
 公衆電話も見かけなくなった。少数は残っているらしいけれど、どこにあるのかわからない。したがってテレホンカードも見なくなった。
 テレカは収集家がいて、高い値段がつくものもあるらしい。昔、還暦になったとき、お祝いの会をしてくださるというので、記念にピリジノリンの構造式を印刷したテレカをつくって、配った。いまは手元には残ってないけれど、あれは価値が全然出ないだろうなあ。

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

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