先日ラジオを聞いていたら、ある識者が、人が下駄をはかないで靴を履くようになったのは、下駄では自動車を運転しずらいからだといっていた。なるほどと思った。
大昔は、家の近所を出歩くときは下駄をはいた。大人も子供も男も女も、みんな下駄をはいていた。靴をはくのはよそいきの時だった。
下駄は靴よりも安価だったし、高温多湿の日本の夏には適している。靴を履くと、足が蒸れて、水虫になってしまう。
下駄の欠点は、ときどき石ころが歯の間に挟まること、それから、履いている時に鼻緒が切れること。
しかし、若い女性の下駄の鼻緒が切れて困っているのを見て、男性が自分の手ぬぐいを裂いて紐をつくり、鼻緒にしてすげてあげる。それがロマンスの始まりになることもあったのかも・・・サザエさんかいじわるばあさんの漫画にあった。
下駄で歩くと音がする。カランコロン。いまはスニーカーの全盛時代。スニーカーは音がしない。sneaker・・・こっそり歩く人という意味。そう考えるとなんだか不気味な時代だ。