おっさんのビジネス用語が話題になっている。会社で50歳代以上のおっさんたちが使う言葉が、若者には通じないという。たとえば、
「1丁目1番地」:最優先事項のこと。
「鉛筆舐め舐め」:考えながら苦労して書く。昔の鉛筆は湿らせると黒さが増した。いまの若者は鉛筆なんか使わない。
「ロハ」:ただ、無料のこと。只という漢字をロとハに分けたそうだ。この由来は知らなかった。外国語由来と思っていた。
「ガラガラポン」:いったん白紙に戻すこと。
「全員野球」:一致団結すること。
私は全部わかる。でも自慢するわけにはいかない。若者の使う言葉で、私がわからないものがやまほどある。
大昔、私が卒業論文のために大学の研究室に入った時、指導してくださった助手の先生がいつも使う言葉があった。その先生は私が実験結果を報告するたびに言った。
「コントロールは?」 「ビランツは?」
ビランツはドイツ語で収支報告のことだ。つまり反応の前後で、物質の増減のつじつまが合っているかどうかということだった。