ラジオでニュースを聞いていると、わかりにくい用語がたくさん出てくる。
たとえば、N分N乗方式。これは世帯課税のやり方だそうで、子供の数が多い世帯ほど所得税の負担が軽くなる計算法らしい。中学や高校の数学で習った〇乗とか〇分の1とかとは異なる使い方みたいだ。税額をほんとうに2乗とか3乗したら、とんでもない額になってしまう。
岸田首相は異次元の少子化対策をやると言った。この「異次元」という言葉もしっくりしない。私たちが次元という言葉を使うときは、空間の広がりの度合いを指している。1次元は直線、2次元は平面。私たちのいる世界は3次元。次元が違うとは、3次元ではない、たとえば4次元の世界ということである。
4次元の世界とは、普通は3次元の空間に時間軸を加える。そうすると、100年先の世界に行ったり、1000年昔の世界に戻ることができる。つまりSFの領域だ。まさか、岸田さんは、こんな夢みたいなことを言っているのではないだろう。
ただでさえ、デジタル関連の難しい言葉に悩まされている昨今である。せめて、デジタル以外のことは、もっとわかりやすい言葉を使って欲しい。