ラジオを聞いていると、昔の歌がよく放送される。私は流行歌に詳しくないのだけれど、「ああ、この歌は聞いたことがある」としばしば思う。そして、なつかしくなって、聞いてしまう。
ラジオに、昭和の歌を放送する番組がある。先日は、園まりさんの歌の特集だった。1960年代の歌かなあ、「逢いたくて逢いたくて」とか「夢は夜開く」などが放送された。これらは、私も知っている。
大昔、私のいた研究室に、園まりさんが大好きだという人がいたのを、思いだした。私より数年後輩で、当時はまだ学生だった。彼は園まりさんが好きすぎて、園まりさんがテレビに映っていると、画面を独占したくなってしまう。他人に見て欲しくない。それで、テレビの受像機の前に立ちはだかってしまった。
もちろん、園まりさんの歌は、色っぽくて、素敵だと私も思うけれど・・・
その学生さんは、その後立派な業績を挙げ、どんどん出世して、要職に就いた。「大物」になった。今は引退していると思うが、とにかく、私などが気楽に会える人ではないので、園まりさんをネタにして、からかうわけにはいかない。
「年寄りは昔の歌を聴きたがる。何度でも聴きたがる。新しい歌、聴き覚えのない歌は聴きたがらない。なぜだろう」と、ある若い識者が言っていた。なぜだろうなあ。