雷の季節になった。昔、埼玉に住んでいた時、雷鳴がとどろき、停電した。どうやら、近所に落雷したらしい。調べてみると、我が家のファックス付きの電話機が壊れていた。いまならパソコンが壊れてしまったろう。それ以来、雷が鳴ると、パソコンのコードはコンセントから外すようにしていた。
今住んでいる老人ホームには、避雷針がついていると思う。大丈夫だろうと思ったら、この間ラジオで、避雷針では防げないと聞いた。避雷針に雷が落ちると、やっぱりコンセントなどに大きな電流が流れて、電子機器がやられてしまうそうだ。
だいたい、避雷針という言葉がおかしいと、コメンテーターが言った。あれは雷を避けるのではなくて、雷を呼びこむ装置だ。
雷といえば、大昔アメリカに留学していた時の話だが、休暇で旅行をした。ラスベガスの上空を飛んでいた時、雷に遭遇した。翼のところに稲妻が光り、雷が落ちたように見えた。飛行機がすごく揺れた。ちょうど私は、飲み物を飲んでいたのだが、こぼすまいと、カップの中身を一気に飲んで、むせてしまった。
そばにいたキャビン・アテンダントさんは笑っていた。彼女らは、雷が鳴っても全然平気だった。肝っ玉が据わっているのだなあ。えらい。
天の声「あんたが臆病なだけだ」