タワーマンションが、東京にはたくさん建っている。多くの人のあこがれの住居だが、値段は高くて、おいそれとは住めない。
一方では、弱点も指摘されている。たとえば地震の時怖い。エレベーターが止まると大変。電気や水道にトラブルがあっても大変だ。
いわゆるタワーマンションではないが、私も高層の建物の住んだことがある。大昔、1960年代にアメリカに留学していた時のこと。ニューヨークに1年いたのだけれど、その時に、高層のアパートメントに住んだ。
もちろん、私がアパートメントを借りたのではない。あるご夫婦の住居の一室を借りて住んだ。その建物は、32階建で、確かその27階に住んだ。
ニューヨーク・マンハッタンの北部、ハドソン河に大きな橋が架かっている。ジョージ・ワシントン橋という橋だが、橋には高速道路が通っている。その橋、つまり高速道路をまたいで、このアパートメントは建っていた。高速道路はうるさいのだけれど、さすが27階には騒音は届かなかった。
ある日のこと、エレベーターがなかなか来ない。各階に止まっている。どうやら、誰かがいたずらして、降りるときに各階のボタンをみんな押したらしい。
子供の仕業かな。それとも酔っぱらいかな。私ではない。