先日、東京電力の福島原子力発電所に貯められていた汚染水を、海洋に放出することになったというニュースを聞いた。どんどん汚染水が増えて、もう貯蔵する場所が無くなってしまったからだ。それに対して、地元の漁業関係者は反対している。中国や韓国も反対しているという。
東電側は、安全だと言っている。放射性のセシウムやストロンチウムは除去する。トリチウムは取り除けないので、十分に希釈して、海底トンネルから1㎞の沖合に放出する計画だそうだ。
地元の漁業関係者は、水産物が放射能で汚染されるという風評被害がこわいという。政府は、水産物を買い取る基金を設けると言っているが、漁業関係者は、本当に安全か、お金を出すと言っているがすみやかにやってくれるのかと・・・と納得してない。
東電や政府の言うことを信用していないらしい。今まで、よほど信用を裏切るようなことをしてきたのかな。
中国や韓国は、放出水が本当に安全なら、海に捨てずに、日本国内の湖に捨てればいいじゃないかと言っているそうだ。きついことをいう。
トリチウムの半減期は、12.3年。相当の年数が経たないと、無視できるほどに減少してくれない。
どうすればよいのかとても難しい。しかし、はっきりしていることは、原子力発電所は一度事故を起こすと、大変なことになるということだ。福島以外にも、多くの原発はそれぞれ問題を抱えている。原発の議論にあたっては、「万一事故を起こすと大変」ということを、肝に銘じておくべきだろう。