昔アメリカに留学した時、アメリカの世界地図は日本で見慣れている世界地図と違うのに、ちょっとびっくりした。日本の世界地図は、太平洋が真ん中にあって、左側にユーラシア大陸、右側に南北アメリカ大陸が描かれている。日本は、世界の真ん中に位置する。
アメリカの地図では、大西洋が真ん中にあり、その左側にアメリカ大陸、右側にユーラシア大陸がある。日本は、ユーラシア大陸の右端、つまり地図の端っこにある。これを見ると、日本は、”極”東ということがよくわかる。
私は子供の頃、どういうわけか地図が好きでよく見ていた。私が10歳までは、日本は大日本帝国の時代だったから、地図では、朝鮮も台湾も樺太も日本の領土で、本土と同じく赤く塗られていた。
そのころは、世界中にイギリスの領土が広がっていた。カナダもインドも独立前で、イギリス領だったから、全部ピンクで塗られていたように覚えている。
地図帳の後ろに、いろいろなデータが載っていた。日本で一番高い山は、富士山でなくて新高山。一番長い川は、信濃川でなくて鴨緑江。
今思うと、悪夢のような、大日本帝国の地図だった。
現在の世界の地図を見ると、わからないことばかりだ。アフリカにはすごくたくさんの国があるが、なにがなんだかわからない。中東の国々もわからない。東ヨーロッパもわからない。
これじゃだめだ。大きな地球儀でも買って、勉強し直したい。
天の声「口先だけじゃね」