この間、ラジオで聞いた話だが、世界のいくつかの場所に、タックス・ヘイブンというのがあって、外国企業に対する課税が、極めて低いか、非課税になっているという。この言葉を聞いたときに、はじめはタックス・ヘブン、つまり「税金の天国」かと思ったが、実は間違っていた。ヘブンでなくて、ヘイブン、heavenではなくてhavenだった。havenとは避難所という意味である。
パナマとかバーミューダ諸島などがそれにあたる。その実態を暴露する文書があって、パナマ文書とかパンドラ文書とか、時々大騒ぎになるそうである。
タックス・ヘイブンに会社を置いて、税金を逃れるのは、法律に違反することではないらしい。でも、ずるい行為だ。倫理的に問題がある。
政治家とか、芸能人とか、有名人の関係する会社が、たくさんタックス・ヘイブンに存在して、文書が暴露されるたびに大騒ぎになる。
国際的な避難所が必要なのは、税金用ではなくて、難民のための避難所だろう。独裁政権誕生とか、紛争とかのせいで、たくさんの難民が生まれている。そういう人たちは、よその国に逃れたり、みじめなキャンプで、生活している。子供たちもたくさんいて、満足な食事もできず、教育もされていない。
難民たちが、安全・安心に避難する場所が必要である。難民を受け入れてくれる国もあるが、そうでない国もある。日本は、難民には冷たい国で、あまり受け入れていない。
税金のがれのためのタックス・ヘイブンよりも、難民のための国際的な避難所が必要だ。別にヘブンでなくてもいいから、最低限の生活を保障してあげたい。