黒澤明監督の作品は、外国でも評価が高いし、監督はとても尊敬されている。作品のいくつかは、外国で、リメイクされている。たとえば「七人の侍」からは、西部劇の「荒野の七人」がつくられた。
「七人の侍」の英語のタイトルは、「Seven Samurai」。これを外国の人は「セブン サミューレ」と発音していた。
私は「七人の侍」を見たが、長いし、わかりにくくて、あまり好きになれなかった。しかし、黒澤監督の「用心棒」や「椿三十郎」は大好きだった。両方とも、すごく面白かった。
大昔、私がニューヨークに留学していた時、黒澤明監督の「天国と地獄」が上映された。アメリカの映画館では、よく入口の上のところに、タイトルとその映画のいちばんの売りが表示されている。たとえば、主演・マリリン・モンローとか、監督・ヒッチコックとか。
「天国と地獄」の場合、KUROSAWA でも MIFUNE でもなくて、原作エド・マクベインと書いてあった。ちょっと残念な気がした。
アメリカ人の友人と見に行ったのだが、彼は、三船敏郎さんよりも仲代達也さんを気に入って、素晴しい俳優だとほめた。私は、三船さんよりも、仲代さんよりも、まだ若い山崎努さんが、印象に残った。彼はきっと大物の俳優になると思った。
案の定、のちに、山崎勉さんは、立派で有名な俳優になった。
私も、なかなか見る目があったのだ。
天の声「そんなことくらいで自慢するな」