金メダルラッシュで、日本中がはしゃいでいる。しかし、クスリで一時的にハイになっている人達を、見ているような気がしてならない。
 この20年ぐらいの間に、日本の国力は、相対的にどんどん低下しているそうである。この間ラジオで、メモも取らず聞いた話なので、数字は確かでないけれど、経済規模は、アメリカやヨーロッパの国は、右肩上がりに着実に増えて、1.5倍とか2倍とかになっている。中国はもっとすごくて、10倍以上になっている。しかし、日本は昔のまま。あるいは、下がり気味。ひとり、置いてきぼりになっているという。
 昔は、日本は世界第2の経済大国だといっていた。「ジャパン アズ ナンバー ワン」なんていっていた時代もあった。別にナンバーワンでなくてもいいけれど、落ち目なのはいやだ。
 文化の発展の度合いを示す指標も、よくない。たとえば、女性の議員の占める割合は、日本は先進国の中では、とても低い。ビリの方である。 
 科学の分野でも、論文の数とか、引用数の多い論文の数とかで、中国などに抜かれてしまった。
 ちょっとひどい言い方をすれば、日本は、先進国から外れて、発展途上国ならぬ「衰退途上国」になってしまっている。困ったことだ。
 なぜそうなってしまったのか。少子高齢化が進んだことが、理由のひとつかもしれない。しかし、高齢化、少子化に困っているのは日本だけではない。
 ある評論家は、日本が「デジタル化」に遅れたからだといっていた。発展のカギはデジタル化か!?
 そうかもしれないが、そういわれると、老人はつらい。デジタル化が苦手だ。そして、デジタル化が進まないのは、自分たちの責任のような気がしてしまう。デジタル化は老人にとってはデジタル禍だ。
 「男はつらいよ」という人気の映画があった。
 山田洋次監督、今度は「老人はつらいよ」を、つくってください。

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

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