始まる前はどうのこうの言われていたオリンピックだが、いざ始まると、テレビは大はしゃぎ。選手たちもガンバって、メダルをいっぱいとっている。
メダリストの名前を見るたびに、ユニークというか、今まで見たこともない名前が多いのに、感心してしまう。
たとえば、木へんに花とか書いて、「もみじ」という女の子がメダルをとった。私は、今までこんな漢字を見たことがなかった。
メダリストのなかに有夢路という名前の人もいた。「あむろ」と読むのかな。夢のある路なんて、よく考えてつけた名前だ。親御さんの苦心がわかるし、教養があるなあ、と感心した。
私の同年配の女性の名前といえば、たいてい○○子だった。「カズコ、ケイコに犬のふん」とからかわれたくらい、カズコさん、ケイコさんはどこにでもいた。
男の子の名前で多かったのは、お父さんの名前を一字もらってつけた名前だ。これだと、親子の関係が、すぐにわかる。昔は、兄弟が多かったが、兄弟であることもすぐにわかる。それはいい場合もあるし、困ることもある。「あの兄弟は、みんな優等生だ」といわれればいいが、「みんな悪ガキだ」という場合もある。
大昔の私の同僚で、ケンジという人がいた。子だくさんで、男の子が3人いたのだが、名前がみんな○○ジだった。
私は友人たちと、ケンジさんのそばで冗談を言った。
「これ以上男の子ができると、名前が困るよね。○○ジは品切れだろう」
「いや、まだあるよ。たとえば、便所掃除とか、大火事とか、浅草寺とか・・・」
昔は、こんな冗談ばかり言って、暮らしていた。もしかして、知らずに、人を傷つけていたかも知れない。いまごろ反省している。
天の声「本当は、反省なんかしていないだろ」