先日、山縣亮太選手が、陸上100mで、9秒95の日本新記録を出した。帰りの飛行機の中で、機長がアナウンスした。「おめでとうございます。中学時代、12秒フラットの記録を持つ機長より、お祝いを申し上げます」
とても粋だと評判になった。
「中学時代に12秒フラットはすごく速い。きっと機長さんは、それを自慢したかったのだろう」と、誰かがコメントしていた。
これを受けて、ラジオのある番組が、街の人に「あなたの100mの記録は?」ときいてまわっていた。
自分の記録をおぼえている人は、少数で、大抵の人は、おぼえていないと答えた。どうやら、足の速かった人だけが、記録をおぼえているらしい。
私は、もちろんおぼえていない。100mを走ったことすら、おぼえていない。
陸上100mに限らず、スポーツで自慢できる人はいい。別にオリンピックに出たとか、甲子園にでたとかでなくていい。若いころ、県大会に出たことがあるとか、国体に出たことがあるとか、そんなレベルでも自慢できる。うらやましい。
オジサンになっても、ゴルフのハンディがXXになったなども自慢にタネになる。若いころ、登山家で、すごい山に登った経験もいい。
スポーツの自慢話は嫌味がない。みんな感心して聞いてくれる。
これが、勉強の話ではそうはいかない。むかし高校生のころ、校内のテストで、X番だったとか、全国模試でXX番をとったなどと自慢する人はまずいない。卒業した大学の席次はYY番という人もいない。そんなことを自慢したら、ひんしゅくをかってしまう。
スポーツ以外で、嫌味なく、自慢話をするのはむずかしい。これはスポーツの特権かもしれない。
だから、スポーツに秀でている人はうらやましい。私は、なーんにも自慢することがない。
天の声「あんたも、ブログで、けっこう自慢しているよ」