暇な私は、窓の外を眺めていることが多い。私の老人ホームは街中にあるので、目に入る動物の姿といえば、人間以外では鳥だ。つまり、鳥が私の友達だ。
 この頃よく見るのはオナガ。細い電線の上にとまっている。バランスを崩して落ちないかと気になるが、そんなことはないようだ。
 私たち人間のバランス感覚は、年をとると低下する。例えば、歳を取ると片足で立つのが難しい。10秒間片足立ちができる人の数は、加齢とともに減少して、70歳ぐらいで、およそ50%になる。つまり、70歳を超えて10秒片足で立っていられたら、「年齢の割に運動能力が高い」ということができるのだそうだ。そして「生存確率」も高いという。
 フラミンゴはずーと片足立ちをしている。片足で立ったまま眠ると聞いたことがある。バランス能力がすごい。
 ちなみに、人が世の中をうまく渡っていくにも、バランス感覚が必要だ。人生は片足立ちと似ている。

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

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