12月になって、町は歳末の風景だ。スーパーでは、ジングルベルの音楽が流れ、クリスマスの飾り物が飾ってある。店頭にはケーキが並んでいる。
 これが、あと3週間するとクリスマスの飾りはしまわれて、お正月の飾りつけにとってかわる。毎年のことだ。
 これから私がやることは、100円ショップに行くこと。そこで、来年のカレンダーと手帳を買う。黒い表紙の手帳を、毎年買っている。古い手帳が、もう7,8冊たまっている。
 時々、昔の手帳を見る。昨年の手帳の12月の所を見ると、パソコンにつないだプリンターが壊れたと書いてあった。そうだったなあ。それで新しいのを買ったんだ。
 その前の年には、ケールの青汁を飲み出したとあった。その前の年には腰痛と書いてあった。
 「黒革の手帖」という松本清張さんの小説がある。何度もドラマ化された。あの手帳は銀座のクラブのママのものだが、顧客の重要な情報がいっぱい書かれていて、いろいろな意味で価値のあるものだった。
 私の手帳は、黒い表紙をしているが、革の表紙でなく、価値のある情報も入っていない。
 天の声「あんたには価値がある」

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

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