今年のお正月にお餅を食べていない。昨年も食べなかった。老人が餅をのどに詰まらせる事故が、毎年おこる。かみさんはそれを警戒して、餅を買ってこない。私も食べることができない。
もちろん、昔は食べた。まず雑煮。お雑煮の作り方は、地方によって特色があると聞く。私の両親は関西出身だが、東京の生活が長いので、私が子供のころ食べたお雑煮は東京風だった。かみさんの作るお雑煮も同じよう。澄まし汁に焼いた餅を入れる。京都や大阪では、白みそ仕立てと聞いている。
お餅の形も違う。東京では四角い切り餅。京都や大阪では丸い餅だ。
大昔、私は浜松に住んだ。関西から来た先生が、暮れに丸い餅を一生懸命探していたのを、覚えている。浜松には、丸いお餅は売っていなかったようだ。
浜松は、東京と関西の文化の境界領域で、両方の文化が、入りまじりしのぎを削っている。たとえば、浜松の名物のうなぎ。うなぎのことは、以前にこのブログにも書いた。浜松には、東京風と関西風の両方のうなぎ店がある。餅に関しては、丸い餅がなかったようなので、東京風なのかなあ。
私はお餅は雑煮より、焼いてしょう油をつけ海苔を巻いて食べるのが好きだ。お正月にお餅を食べたいのだが、かみさんが断固反対する。それに、餅を焼く網も、コンロもない。電子レンジでチンするしか手がない。これじゃ、焦げ目がつかない。あきらめた。
天の声「たかが餅、されど餅」