梅雨もようやく開けようとしているが、いつ降ってもおかしくない空模様の日が続いている。傘が手放せないと言いたいところだが、私は、外に出歩くこともないので、傘とは縁のない生活を送っている。
雨が降りそうだが、今は降っていない。現役の頃、こんな日の朝は、家を出るときに傘を持っていこうかどうか迷ったものだ。傘を持ち歩くのは面倒くさい。しかし、途中で降られても困る。
ある友人が、傘を2本持ち、一本は職場においておけばよいといった。そうすれば、降っていなければ、降りそうでも、傘なしで行動できるというのだ。うまくいけばいいけれど、そうもいかなかった。朝が雨で、傘を持って職場に行く。帰りに雨がやんでいたら、傘を職場において帰ってしまう。そうして、職場に傘がたまってしまった。
やがて、革命的なことがおきた。ビニール傘と折りたたみ傘の登場である。
ビニールの安い傘ができて、とても助かった。駅の売店で買うことができるので、怪しい天気の時にも、傘なしで出かけられる。家には、何本もビニール傘がたまってしまったけれど。
折りたたみ傘も、大発明だ。これならカバンの中に入る。これは便利だ。
しかし、今は、スマホをもっている人は、雨雲レーダーで、情報が得られるので、すごく便利になったそうである。雨を予知できる。私はスマホを持っていない。しかし、何度もいうけれど、雨が降りそうなら、出歩かないからいい。
傘という字は、ややこしい字だ。私は、略字しか書けない。略字では八十と書く。このパソコンでは、出てこないんだけれど。
80歳になると、傘寿のお祝いをする。略字の八十からきているそうだ。
私は、80歳はとっくに、過ぎてしまった。傘とは、ホントに無縁になった。