気がつくと財布が小銭で膨らんでいる。かみさんの財布を見ると、やっぱり小銭でパンパンでひどい状態。
いま時の若い人はそんなことはないらしい。小銭なんか全然持たない人が多いそうだ。キャッシュレスの時代とかで、現金のやり取りをしないから、小銭とは無縁なのだ。
老人の財布が小銭でいっぱいになるのは、別の理由もあると聞いた。老人は安全第一の行動をとる。それで、なにか物を買って財布からお金を出すとき、これでお金が足りるかどうかと心配する。大きなお札を渡せば、お金不足の心配をしなくてよい。
また、小銭を勘定するには時間がかかる。のろのろしていると、他の人に迷惑だ。それで、つい大きなお金を出してお釣りをもらうことになる。
小銭でパンパンの財布を整理したくて、小銭だけで支払いしたい。でも店員さんが、面倒くさいという顔をしないか気にかかる。
この頃、私はウマい方法を思いついた。コンビニで支払いを機械でやる店がある。現金決済のボタンを押して、それからお金を入れる。その時小銭をどんどん使ってしまう。相手は機械だから変な顔をしないし、淡々と勘定して受取ってくれる。
このように老人は気を遣って生きているのだ。
天の声「威張れる話でもない」