運鈍根という言葉がある。辞書をひくと、「幸運と愚直と根気」、この三つがことを成し遂げるのに必要な条件と説明している。
昔は、入学式とか卒業式とか入社式とか成人式とかで、よくスピーチに使われてきた言葉だ。
それでは、今の世の中に運鈍根が通用するかどうか考えた。
「運」は通用すると思う。若い人たちも、何かよいことがあると「ラッキー!」という。
「鈍」つまり愚直は、今の世の中には通用しそうもない。鈍くてはこの世の中、うまく渡っていけない。スマートでなければ駄目である。
いま、ことを成し遂げるにに必要な「どん」は「ドン」、つまり「首領」、いいかえるとその分野の「ボス」にコネがあることかもしれない。
あるいは牛ドンの店に詳しいとか、ドン・キホーテでうまく買い物することができるとか・・・これは冗談。
さて「根」であるが、根気も若い人にはアピールしそうもない言葉だ。
「コン」で真っ先に頭に浮かぶのは「コンピューター」である。今の世の中、パソコンを使いこなせないと仕事にならない。
私はダメだけれど、別に仕事をしていないから、なんとか生きていけている。若い人たちは小学生のころからいじっているからみんな使いこなせるのだろうが、上手・下手はあるだろう。
コンで思い浮かぶのは、コンピューターだけではない。リモコン、マザコン、合コン、ミスコン、ボディコン、ネオコン、生コン、ゼネコン・・・・たくさんある。
これらのコンが何の略かわかりますか?
それぞれ、コントロール、コンプレックス、コンパ(コンパはカンパニーの略とか)、コンクール、コンシャス、コンサーバティブ、コンクリート、コントラクターの略だと思うのだけれど、間違っていたらごめんなさい。
えっ、まだ他にもある? うーん、リコン(離婚)とかダイコン(大根)とか・・・
天の声「広辞苑の逆引き検索をしてごらん。やまほどあるから」