引っ越しの準備中、なんといっても一番気がかりなのはかみさんの状態だった。
かみさんはすごく頑張った。奮闘した。ひとりで、持っていくモノと残しておくモノを判別し、持っていくモノの荷造りをした。私はこんな時にはちっとも役にも立たない。
ただ見ているだけなのだが、かみさんが何をどの箱に入れたのかすぐに忘れて、またやり直すのを見て、心配したり、イライラしたりしていた。
息子たちが、かみさんの要介護認定の申請をするという。申請をすると心身の状態の調査票や主治医の意見にもづいて、自治体が要介護(1~5段階がある)、要支援などを判定するのだそうだ。認定されれば介護保険の利用ができるようになる。
問題は現住所で申請するのか、それとも引っ越し先で申請するのかだ。私にはさっぱりわからない。
息子が「ポムポム川の辺」の職員に問い合わせたところ、引っ越した後にやった方がよいのではというアドバイスをもらった。
しかし実はそうではなくて、前の自治体に申請するべきだったことが引っ越した後にわかった。
しかたなく、引っ越し後に、前住所の市役所に申請書を提出した。その時、介護保険の原本が必要だという。郵送でもよいというので、息子が手続きをすべてやってくれた。
ああ、お役所相手のことは、ややこしくて、難しい。老人だけではとてもできない。