老化の鍵を握るのはヒストンデアセチラーゼ(HDAC)という酵素らしいのが最近の仮説であると前回に述べた。そして、この酵素をうまく阻害してやれば、老化を防げる可能性がある。
実は、この酵素はガンにも関係があり、この酵素の阻害剤がガンの予防・治療に役立つということで、注目されたことがある。何年か前に、ブームともいえる状態になって、大学や製薬会社の研究者が阻害剤を探しまわった。
今度は、老化の防止だから、HDAC阻害物質を探す相手は化学物質よりも、食品ということになるだろう。
たとえば、酪酸。酪酸発酵についてこのブログで述べたことがある。
スルフォラファンという物質が、HDACを阻害することもわかってきた。この物質はブロッコリー、ケール、カリフラワーなどに含まれている。これらは、健康によいと、前から注目されていて、青汁の中にはこれらを含むものがある。青汁といえば、「まずい、もう一杯!」
私が思うのは、昔から健康効果のあるとされる食品はたくさんあるが、有効成分がわからないものも多い。その中にはHDACを阻害する成分が含まれていて、それが健康成分の本体の可能性がある。
たとえばコラーゲン・ペプチドは、いろいろな効果が報告されているが、作用機構でわからないことも多い。ひょっとして、HDAC阻害作用のあるペプチドがあるのかもしれない。
天の声「あんたの妄想だ」