先日、老人ホーム「ポムポム川の辺」でエレベーターの点検があった。まえもって掲示が張り出されていたけれど、その時は階段を使えばいいやとタカをくくっていた。私の部屋は2階だから。
 ところが、階段は鍵がかかっていて使えない。職員しか使ってはいけないそうだ。もう一つのエレベーターも職員しか使えない。2階に閉じ込められた状態になった。
 また、この間は夜中に強い地震があった。介護士さんが点検に来た。そして、廊下に出てきた入居者に大声で話しているのが聞こえた。
 「この建物は安全ですよ。震度7でも壊れないようになっています」
本当かなあ。外に逃げ出す気もなかったけれど、どうせ出られはしない。
 もしも火事が起きたらどうなるのだろう。どう逃げたらよいのかわからないし、そういう場合の説明を受けたこともない。スプリンクラーがついているから大丈夫ですとでもいうのかな。
 老人ホームの入居者は、基本的には囚われの身だ。自由はない。一人前の人間扱いされていない。そりゃ、自由にしておいて、事故がおきては困るのはわかる。しかしねぇ・・・
 入居者は、ホームの職員と保証人のカサの下にいる。なにかあれば、介護士さんが処理し、すぐに報告が保証人のところにいく。いいかえると、なんでも保証人にいいつけられる。
 小学生、いや幼稚園か保育園の児童なみだ。
 なんだかいやになる。仕方ないのかなあ。入居者もいろいろで、自分で動けない人もいるし、自分で判断のできない人もいる。
 やっぱり、元気なうちは、老人ホームなんかに入るものじゃないと思ってしまう。
 シャバが恋しい。
 でも、私だって、いつか介護が必要になる。それは明日かもしれない。一年後かもしれない。遅かれ早かれ、絶対に介護のお世話になる。早いか遅いかだけの問題なのだ。
 そう考えて、ここは我慢して、老人ホーム生活に楽しみを見つけないと・・・・

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

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