老人ホーム「ポムポム川の辺」の入居者に、本部から、アンケート調査の紙が配られてきた。接遇に関するアンケートだという。接遇とは聞きなれない言葉だ。辞書を引くと、「もてなし」「あしらい」とあった。
匿名で記入する。開封は本部にて行うと書いてある。ここのホームに、遠慮せず記入しろということだろう。
「職員から挨拶・会釈はあるか」、「身だしなみに清潔感があるか」、「○○さんと呼んでいるか」、「丁寧語を使っているか」、などの項目が並んでいる。
実際、ここの職員の人は、みんな、やさしく、丁寧に接してくれている。笑顔を絶やさない。私は、どの項目にも、「よい」に〇をつけるつもりだ。
でも、もうアンケートを提出したかどうか、うるさく言われた。出していない人をチェックしている。ちょっと、こわい。
アンケートの最後のところに、自由に意見を書ける欄があったらよかったのにと思う。それがないので、ここでちょっといわせてもらう。
笑顔や挨拶には文句はないのだが、接遇がお役所的だと思うときがある。たとえば、先日、介護士さんが、かみさんの部屋を掃除してくれた。その時に、きれいに片付けるのには、こんな箱や棚が必要だといって、略図まで描いてくれた。そこで、お金をあずけるから、それらを買ってきてくれないかと頼んだ。介護士さん(オレンジ色のユニフォームを着ている)は、「自分はいいのだけれど、紺色のユニフォームの人の承諾が必要だ」と答えた。
そこで、たまたま廊下を通りかかった紺色のユニフォームの女性にお伺いをたてたら、ちょっと考えてから、同僚のXXさんに相談してみるといわれた。たらいまわしである。昔のお役所みたいだ。返事に時間がかかる。一週間以上たつのに、まだ返事が来ない。これもお役所みたいである。どうやら忘れられたか、無視されたらしい。これはお役所以下だ。
職員の皆さんは、とても忙しそうだ。入居者の言ったことを、いちいち覚えていられないのかもしれない。それなら、メモをしてほしい。いつも、メモ帳をもっていてほしい。それとも、やっぱりお役所みたいに、文書で提出しないとならないのか。ダメなら、無視しないで、返事して欲しい。
接遇には満足しているけれど、お役所的な冷たい対応は、なんとかならないかと思う。
天の声「あんたは、文句が多すぎる」