アメリカの火星探査機「パーシビアランス」が火星に到着したというニュースが報じられた。そのミッションは、「本気で生命の痕跡を探すこと」だそうである。地球に帰ってくるのは2030年ごろだそうだから、私は探査結果の詳細を見ることは出来そうもない。
地球上の生命の起源については、いろいろの学説があるが、その一つに「地球上の生命は他の天体からやってきた」という説がある。
生命の起源のついては昔からいろいろな仮説がある。その仮説を証明することは難しいが、間違いだという証明も難しい。
私も一度だけ仮説を述べたことがある。
ATPアーゼという酵素がある。地球上のどんな生物ーーー高等な生物にも、細菌にも存在している。しかも構造を調べるとすべての生物のものに共通点がある。つまり、今の生物の祖先である原始生命体にもちゃんと存在していたと考えられる。
今まで見つかったいちばん古い化石は約35億年前のものだそうだ。そうすると酵素はほぼ完成された形で35億年よりも前に存在していたことになる。
一方、地球が誕生したのは45億年前、原始的な海ができたのは約40億年前のことだという。よくいわれているように、生命体は原始の海で生まれたとすると、海ができてから、わずか5億年ぐらいで、ほぼ完成された酵素をもつ生命体が生まれたことになる。これは速すぎはしないか。
そうすると、完全な酵素を持った生命体が地球の外からやってきたと考えたくなる。
火星探査機が生命の痕跡を火星に発見すれば、生命体が宇宙を移動して、地球にも火星にもやってきたと考えられる。
ちなみに、パーシビアランスは「忍耐強い」という意味だそうである。この老人ホームの名前も「ポムポム川の辺」ではなくて、「パーシビアランス」とつければよかった。