私は「男はつらいよ」48作を全部見た。多分、2度ずつは見ている。映画館で見たことはない。比較的最近になってから、テレビかDVDで見た。そしてファンになった。
 「寅さんと老人ホーム」を想像してみよう。
 寅さんが、老人ホームに入居した「おいちゃん」か「おばちゃん」に面会に来る。そして美人の介護士さんに出会って、惚れてしまう。
 あるいは、寅さん自身が老いて、老人ホームに入れられるが、自由がないので逃げ出してしまう・・・・
 どちらも平凡すぎるなあ。
 私は、登場人物の中で、寅さんも嫌いではないが、さくらさんとそのご亭主、おいちゃん、おばちゃん、御前様の方がもっと好きだ。本当に人情にあふれた人たちである。
 御前様は老人の理想といった人がいる。みんなから尊敬され、元気で、仕事がある。悟っているようで、シャバッ気もまだある。
 残念ながら、私は「東京は葛飾柴又」のあたりのことは全然知らない。観光にいったことが1度あるきり。
 私も「生まれも育ちも東京」だが、文京区の小石川あたりで生まれて育った。いわゆる山の手である。だから、寅さんとの接点はあまりない。
 みんなで写真を撮るときに、「チーズ」と掛け声をかける人が多い。それを寅さんが「バター」と言って笑わせるシーンがあった。私の記憶では2回あったと思う。
 大昔、私の息子が小さいとき(幼稚園ぐらいかな)には、面白がっていろいろ教えた。写真撮影の時のチーズも教えた。一方で、別の時に、地図を英語ではマップというのだと教えた。
 そうしたら、後日写真を撮るとき、息子は真面目な顔で言った。「マップ!」
 面白いでしょ。寅さんの「バター」より面白くないですか。
 天の声「親ばかだ」。

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

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