昔、仙台にいたとき、研究室の同僚に独身の男性がいた。彼はお腹の具合が時々悪くなって、食欲がなくなるときがあった。「そんな時食事が困るだろう」というと、そば屋に行って「おろしそば」を食べるのだといった。すっきりするからだという。
私もそのそば屋でおろしそばを食べたことがある。期待したよりも大根おろしは、ちょっぴりしかのっていなかった。
昔は大根おろしは、おろしがねですりおろして作った。私のうちではそれは子供の仕事で、私もやったのを覚えている。今は機械があるだろうなあ。いや、出来上がった大根おろしを売っていることだろう。
大根の味噌汁といい、大根おろしといい、大根は食卓に欠かせないものだ。しかし、「大根役者」とか「大根足」とか、イメージの結構よくない言葉もある。昔、東京の練馬は練馬大根のイメージが強くて、なんだかダサいところに思えたりした。
今はそんなことはない。練馬は高級住宅地だ。