新聞やテレビなどで、日本と外国の二国をあわせて呼ぶときは、必ず日本が先にくる。たとえば、日米、日中、日韓のようにである。自分の国だから、日本が先にくるのは、当たり前だ。
 では、アメリカと他の国ではどうか。アメリカが先にくる。アメリカと中国では、かならずに米中という。中米とはいわない。おなじように、米露、米独・・・である。多分、超大国アメリカさまにおもねってのことだろう。
 アメリカの次には、中国が強い。中韓といって、韓中とはいわない。中朝で、朝中とはよばない。国際的な力関係か。
 早慶戦は早慶で、慶早戦とはふつうはいわない。慶応の関係者は、慶早戦といっているかもしれない。
 セパは、セパで、パセといわない。これは、巨人軍におもねっているのかなあ。
 東名高速、名神高速は、首都に近い方を優位に考えて順番を付けているような気がする。鉄道の各線もそうかもしれない。たとえば東横線や京成線とかいう。しかし、埼京線というのもある。よくわからない。
 JRの列車の上り・下りは、東京駅を山のてっぺんと考えて、上ったり、下ったりする。しかし、山手線は違う。上り・下りとはいわない。内回り・外回りである。JRさんの苦心の結果だな。
 私は、むかし浜松に住んでいた。浜松は、旧国名では「遠江(とおとうみ)」、別称、遠州である。鉄道は遠州鉄道、海は遠州灘。遠江は、近江と対比した言葉だという。つまり、琵琶湖が都に近い湖で、浜名湖が都から遠い湖というわけだ。むかしは、浜松は辺境の地だったのだろうか。露骨な名前の付け方だ。
 でも、名前の付け方、順番の後先なんて、大したことではない。気にすることはない。
 天の声「そうなら、わざわざ書くな」