動物園にはしばらく行っていない。だから最近のことはわからない。
パンダは相変わらず人気があるらしい。しかし私はパンダはあんまり好きではない。実物を見たこともないのに言うのはよくないけれど、テレビで見る限り、あまり面白みがないように見える。姿も動きも単純。ぬいぐるみのおもちゃのようだ。
サルの方が見ていて面白い。ニホンザルのいっぱいるサル山は見ていて飽きない。ゴリラもオランウータンも好きだ。どういうわけかチンパンジーはあまり好きではない。
猛獣も好きだ。鍛えられた、筋肉質の体がすごい。なかでも、サーバルキャットという大きなネコの仲間は、本当にスタイルがよくて格好がいい。
ニューヨークの街の真ん中には、小さな動物園があった。世界で最も危険な動物という展示があった。なにかと覗いたら、大きな鏡があって、自分の姿が映っていた。これは有名な話かな。
学会でドイツのハンブルグに行った時に、会合の合間に、ハーゲンベック動物園に行ってきた。どんな動物がいたのか、記憶にないのだけれど、広々としていて、公園のようだった。あとで調べると、世界ではじめてできた檻のない動物園だそうだ。動物たちの種ごとにジャンプ力を調べて、飛び越えられないような幅と深さの堀をつくったという。
息子が小さいときには、もちろん動物園に連れて行った。ところが息子はあんまり喜ばない。興味がないのだ。園内に、小さい子供を乗せる大きな乳母車のような手押しの車があった。それを借りて乗せると、動物を見るよりこっちの方が喜んだ。
動物よりも乗り物が好きらしい。
それで、大人になったら、鉄道会社に入ったというのはウソだ。いまは乗り物とは関係ない職業についている。